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深く
深く
どこまでも落ちていく。
このまま落ち続けたら
僕は一体何処に辿り着くのか。
光の届かない海底
その底に
僕は足をつけた。
光はなく
当然自分の姿さえ見えない。
あぁ、そうか
どん底というのはきっと
光が閉ざされた世界なんだな。
そんな世界に訪れる光明ひとつ。
あれは...
なんだろう?
光の指す方へゆっくりと歩を進め
そうしてそれが何かわかった。
―――鮟鱇...
「わぁ、ビックリした」
表情が変わった訳ではないが、その代わりに触角の光が二度、明滅した。
「何か用?」
―――用は無いけど、光に誘われて、ね
「まるで虫みたいだ」
―――虫を知ってるの?
「知識だけだけど。通りすがりの烏賊さんに聞いたんだよ」
―――で、その烏賊さんは?食べたの?
「失礼だなぁ。知識をくれた相手を食べるわけないじゃないか。...足は一本貰ったけど」
―――食べたんじゃないか
「君だってお腹が空いたら食事をするじゃないか」
―――まぁ、そうだけど
「で、君は結局ここに何をしに来たの?」
―――一度どん底を味わってみようと思って
「どん底って...物理的にどん底になってどうするのさ」
―――いや、まぁ、そうなんだけど
「で、何かわかった?」
―――暗いってことかな。ここは光が届かないから
「そうだね。だからこそ、僕たちは光を放つ」
―――どうして自分で光を放とうと思ったの?
「どうしてかな。多分、そうしないと生きていけなかったからだよ」
―――そうしないと...生きていけなかった...。そう、そうなんだ
「何かわかったのかい?」
―――どん底での生き方かな
「ふふっ、物理的にだけどね」
―――それは言わない約束だよ
「ごめん、ごめん」
―――じゃ、そろそろ僕は上に戻るよ
「じゃあ、僕も行くよ」
鮟鱇は身を翻し、その光を二度明滅させた。
―――byebye、か
深く
どこまでも落ちていく。
このまま落ち続けたら
僕は一体何処に辿り着くのか。
光の届かない海底
その底に
僕は足をつけた。
光はなく
当然自分の姿さえ見えない。
あぁ、そうか
どん底というのはきっと
光が閉ざされた世界なんだな。
そんな世界に訪れる光明ひとつ。
あれは...
なんだろう?
光の指す方へゆっくりと歩を進め
そうしてそれが何かわかった。
―――鮟鱇...
「わぁ、ビックリした」
表情が変わった訳ではないが、その代わりに触角の光が二度、明滅した。
「何か用?」
―――用は無いけど、光に誘われて、ね
「まるで虫みたいだ」
―――虫を知ってるの?
「知識だけだけど。通りすがりの烏賊さんに聞いたんだよ」
―――で、その烏賊さんは?食べたの?
「失礼だなぁ。知識をくれた相手を食べるわけないじゃないか。...足は一本貰ったけど」
―――食べたんじゃないか
「君だってお腹が空いたら食事をするじゃないか」
―――まぁ、そうだけど
「で、君は結局ここに何をしに来たの?」
―――一度どん底を味わってみようと思って
「どん底って...物理的にどん底になってどうするのさ」
―――いや、まぁ、そうなんだけど
「で、何かわかった?」
―――暗いってことかな。ここは光が届かないから
「そうだね。だからこそ、僕たちは光を放つ」
―――どうして自分で光を放とうと思ったの?
「どうしてかな。多分、そうしないと生きていけなかったからだよ」
―――そうしないと...生きていけなかった...。そう、そうなんだ
「何かわかったのかい?」
―――どん底での生き方かな
「ふふっ、物理的にだけどね」
―――それは言わない約束だよ
「ごめん、ごめん」
―――じゃ、そろそろ僕は上に戻るよ
「じゃあ、僕も行くよ」
鮟鱇は身を翻し、その光を二度明滅させた。
―――byebye、か
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