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モノクロの世界

殺風景な小部屋に置かれた映写機

回りだす

回り終わった世界で回りだすリール

カタカタカタカタ

小部屋に鳴り響く音はリールが回る音のみ

■はその横で立ち尽くすも、レンズの映す映像に見入る

そこに映るのは一人の赤子

―――さて、これより御覧頂きますのは一人の人間の一生で御座います

スピーカーの無い部屋に響き渡る性別を感じさせない声


目まぐるしく変化していく映像

赤子は子供に

子供は青年に

青年は大人となり

やがて老衰していく



フィルムの最後は老人の死で締めくくられた


―――貴方はどれだけのことを為してきましたか?

―――貴方はどれだけの人に生を刻み付けましたか?

―――貴方はどれだけの罪を重ねましたか?

小部屋に響き渡る声






カラカラカラカラ

消えていった声の変わりに響くのは

空回りし続けるリールの回る音



やがて

カラン

リールが落ちる音が部屋に木霊する

そして再び落ちてくる声

―――さて、審判の時です。右の扉に進むか、左の扉に進むか、貴方が決めてください

声と共に現れる左右の扉

扉がどこに通じるかもわからない

右は天国

左は地獄、か

―――どちらを選んでも結果は同じです。どちらも同じ場所にしか通じていませんから

可笑しな話だ

それでは選択させる意味など無いではないか

―――貴方次第、ですよ


数瞬の思考の末、■は左の扉を選び

そして部屋には誰もいなくなった

―――さて、お客人が天国、地獄、どちらの世界に落ちたのか。それは私にもわかりません。いえ、もしかしたら始めからあの扉は現世へと通じていたのかもしれません。彼が望み、世界がそれを許したとき、彼は望み通りの世界へ行くことが出来る。さて、今宵はこれにて閉館とさせていただきます。明日のお客人がどの世界に落ちるかは、私にはわかりません。それでは、ごきげんよう......
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......スティードVLX

慧さんの残していったバイク

え~、忘れている人の為に解説

慧さん(仮名)

ロブジェ常連の一人

今は就職して本州にいる

去年、夏影が乗っていたNS-1の元・持ち主

え~、これに関して現在論争が起こっております

このバイクを託された彗くん(仮名)が執拗に夏影に迫ってきます

彗「夏影くん、スティード欲しくない?」

夏影「いや、無理」

この話をしたのが今年の四月

そして、今

彗「欲しい人探してるのは知ってるよね?」

夏影「いや、無理だからね」

彗「夏影くん、NS-1乗ってたしすぐに免許も取れるよ」

夏影「いや、そうじゃなくて金銭的な面でね」

彗「夏影くんが欲しいって言えば、慧さんタダでくれるよ?だって慧さんだよ?そして乗るのが夏影くんだよ?」

夏影「......ちょっと乗ってみていい?」

そして学内を爆走する夏影

夏影「......頼む、考えさせてくれ」

彗「もし欲しいって言ったら、免許取るまで預かるからさ、ね?貰っとこうよ」

そして夏影の計算が始まる

現在の貯金から、大学院の金を差し引き、なおかつこれからのバイト代を加算して......免許代を払えないことも無い


正直に言おう

乗りたいに決まってるだろ!!

彗くんとツーリングしたいし、色々走り回りたいよ

NS-1だと色々無理があったけど、スティードなら山も攻められる


正直もう九割方、乗る方向になってる

けど今回ばっかりは親の許可が要るだろう

NS-1は50ccだったから別に断りを入れなかったけど(つまり親は俺が事故ったことも知らない)、今回は400だ

一応相談してみる

いや、全力で説得する

ちょうど月曜からは帰郷だ

今回は、骨が折れそうだ(比喩だからな?)


余談

夏影はバイクが異常に似合うらしい

友人たちが煽てるだけならわかるけど、見ず知らずの人たちにも言われるからそうなんだろう

スティード......待っててくれよ
眼前の未来を見据えて走り続ける

頭上の覇者を夢見て走り続ける

大いに結構


だがね、そんなことしてると足元の小石を見逃すぜ?

あぁ、ほら危ない

だから言ったろ?

痛いのは嫌じゃんか

たまには立ち止まって目を瞑ってみろよ




次に目を開けたとき

その瞳に映る世界は

今までとは違って見えるはずだから
東の山から太陽が顔を出す頃

空は青に染まり

私は目を覚まします


陽の光に照らされた世界

三方を囲む山々の緑色が栄える頃

デスクに向かって、勉学を行なっております


西の山に太陽が沈む頃

世界は赤く染まり

私は一日の終わりを実感いたします


今日も明日も明後日も

この生活はしばらく続くでしょう

私は今

生きていますから


貴方から手紙が届きました

夕焼けに染まる世界に揺れるすすきが描かれたポストカードが

貴方も生きているのですね

それだけで、安心いたしました


そう

もうそんな季節なのですね

来月は九月です


残暑が残る北の大地にて

お待ち申し上げております


//

礼儀としては返すのが礼儀なんだろうけどな

あいにくと相応しいポストカードが見つからない

すまない


来月、会えるのを楽しみにしておくよ
飾り気の無い部屋に装飾品が欲しくなって

ドライフラワーを買って、窓際に置いた

来る日も

来る日も花を愛で続けた


いつまでも保ち続けられる花の美しさ

こいつは枯れずにずっと綺麗なままだ


でも、やがて気付く

その花が少しずつ汚れていっていることに


綺麗なのに

汚い


これは自己満足だ

花の外見だけを保つ為に続けた自己満足だ


そんなことに気付いたら

唐突に花を握りつぶしていた

//

飾り気がなくなった部屋に装飾品が欲しくなって

本物の花を買った


この花はその内枯れるのだろう

精一杯に咲き誇り、枯れていくのだろう


でも、きっと

それを含めてこそ花は美しいのだ

花の外見じゃない

その生き方が......



作り物の花は汚れても咲き続ける

本物の花は精一杯咲いて散る
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★ プロフィール
HN:
夏影
年齢:
38
性別:
男性
誕生日:
1986/12/13
職業:
大学生
趣味:
読書、考え事
自己紹介:
自称ではない二つ名

エスプレッソの紳士
Mr.SevenSutars
紳士な錬金術師
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