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才能を持て余した彼女にはさぞやこの世界は退屈だったことだろう。
自分の信じた生き方が否定されて、君は世界から修正を受けた。
そう、概ねそんなものだよ、世界は。
だからね、仮面を作るといい。
君なら上手に作れるはずだ。
思想は内に留めておけ。
周囲には素直に従ったふりでもしておけ。
そんなことで砕けるプライドならば、そんなものは犬にでも喰わせておけ。
曲がらない信念を内に秘めるからこそ、君は美しい。
帰ってきたら、「おかえり」の一言で迎えるよ。
私はその時を待っているとしよう。
自分の信じた生き方が否定されて、君は世界から修正を受けた。
そう、概ねそんなものだよ、世界は。
だからね、仮面を作るといい。
君なら上手に作れるはずだ。
思想は内に留めておけ。
周囲には素直に従ったふりでもしておけ。
そんなことで砕けるプライドならば、そんなものは犬にでも喰わせておけ。
曲がらない信念を内に秘めるからこそ、君は美しい。
帰ってきたら、「おかえり」の一言で迎えるよ。
私はその時を待っているとしよう。
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響いた声は遠い彼方、
残響は頭の中で鳴り続ける。
その言葉の重みがどれ程なのかはわからないけど
泣きながら叫んだ君がただただ煩わしかった。
重さなんて電子天秤で量れば1gにもならないのに
こんなにも気分が重くなるのはなんでだろう?
気分は1tってところだ。
目の前にいたはずの君はもういないけれど、
最後に残した言葉に僕は押しつぶされそうだ。
これが呪いか。
歩くのも遅くなりそうだ。
残響は頭の中で鳴り続ける。
その言葉の重みがどれ程なのかはわからないけど
泣きながら叫んだ君がただただ煩わしかった。
重さなんて電子天秤で量れば1gにもならないのに
こんなにも気分が重くなるのはなんでだろう?
気分は1tってところだ。
目の前にいたはずの君はもういないけれど、
最後に残した言葉に僕は押しつぶされそうだ。
これが呪いか。
歩くのも遅くなりそうだ。
バチバチバチバチ
焚きつけて
ジリジリジリジリ
焼き付けて
カンカンカンカン
叩きつける
炎に焼かれ赤熱
鎚に叩かれ黒化
ぐにゃぐにゃ曲がって熱い熱い
ガチガチ固まり痛い痛い
軟化脆化硬化
鎚に叩かれ鋭く
水に晒され硬く
ぐるぐる回してドボン
ジュージュー焼かれてふにゃふにゃ
ジュージュー冷まされカッチカチ
放熱冷却内在
痛い痛い痛い痛い
熱い熱い熱い熱い
冷たい冷たい冷たい
ぐるぐる回ってさぁ、地獄
さぁ、何が出来る?
祖はトバルカイン
アダムの血族也
焚きつけて
ジリジリジリジリ
焼き付けて
カンカンカンカン
叩きつける
炎に焼かれ赤熱
鎚に叩かれ黒化
ぐにゃぐにゃ曲がって熱い熱い
ガチガチ固まり痛い痛い
軟化脆化硬化
鎚に叩かれ鋭く
水に晒され硬く
ぐるぐる回してドボン
ジュージュー焼かれてふにゃふにゃ
ジュージュー冷まされカッチカチ
放熱冷却内在
痛い痛い痛い痛い
熱い熱い熱い熱い
冷たい冷たい冷たい
ぐるぐる回ってさぁ、地獄
さぁ、何が出来る?
祖はトバルカイン
アダムの血族也
深夜の川沿いの公園のベンチに
煙草を吸いながらお月見。
良い月だ
こんな月の夜は、何か良いことがありそうだ。
そんな思考も束の間
「お兄さん、お月見?」
後ろから声をかけられた。声の主は背後にいた少女以外有り得ないだろう。
俗っぽい言い方をすれば、かなりの美少女だった。
―――そうだけど、君もかい?
「えぇ。隣、いい?」
―――構わないよ
こちらの意志を確認すると、少女はちょこんと腰を下ろした。
「良い月ね」
―――あぁ
「こんな月の夜は何か良いことがある。そう思ってたんじゃない?」
―――図星だね
「じゃあ、もう良いことはあったんじゃない?」
―――自分で言うことじゃないね
「そうね」
それきり少女は黙る。
美しい景色において語らうのは無粋
その景色を堪能する事こそが、今するべきことだ。
灰皿に煙草を揉み消して、次の煙草に火をつける。
「こんな可愛い女の子の傍で、よく平気そうに煙草吸えるわね」
―――僕は元々吸っていたよ。そこに君が来たんじゃないか
「む~。嫌な言い方」
―――ごめんごめん。確かに君は煙草が苦手みたいだ
「へ?」
―――尻尾、出てるよ
「え!?」
そう言って少女は自分の尻を触る。でも、そこに尻尾はなかった。そこで始めて少女は自分がハメられたことに気付いた。
「いつから、気付いてたの」
―――実は最初から
「嘘、完全に人間として振る舞ってたのに」
―――これまでの経験上、君のような子が僕に話しかけてくることがなかったからね
「...寂しい理由。じゃ、どうしてすぐに言わなかったの?」
―――夢を見ていたから
「寝てたの?」
―――いや、そうじゃなくて。現実を認識する前に、自分を騙していたんだよ。君のような子と話をする機会がなかったから、少し幻想に浸っていたかったんだよ
「そう、人間は自分も騙せるのね」
―――君らは人を騙すのは得意みたいだけどね
「楽しいからね。でもね...」
少女は一度言葉を切り、こちらをキッと睨みつけた
「私たちは其処に誇りを持ってる。だから、それがバレた時はすっごく腹がたつの」
少女は顔を真っ赤にして立ち上がった
「次は...絶対にバレないようにしてやる!」
そう叫んで、少女は走り去った
―――実は狐耳が出てたからって言ったら、もっと怒ったろうなぁ
煙草を吸いながらお月見。
良い月だ
こんな月の夜は、何か良いことがありそうだ。
そんな思考も束の間
「お兄さん、お月見?」
後ろから声をかけられた。声の主は背後にいた少女以外有り得ないだろう。
俗っぽい言い方をすれば、かなりの美少女だった。
―――そうだけど、君もかい?
「えぇ。隣、いい?」
―――構わないよ
こちらの意志を確認すると、少女はちょこんと腰を下ろした。
「良い月ね」
―――あぁ
「こんな月の夜は何か良いことがある。そう思ってたんじゃない?」
―――図星だね
「じゃあ、もう良いことはあったんじゃない?」
―――自分で言うことじゃないね
「そうね」
それきり少女は黙る。
美しい景色において語らうのは無粋
その景色を堪能する事こそが、今するべきことだ。
灰皿に煙草を揉み消して、次の煙草に火をつける。
「こんな可愛い女の子の傍で、よく平気そうに煙草吸えるわね」
―――僕は元々吸っていたよ。そこに君が来たんじゃないか
「む~。嫌な言い方」
―――ごめんごめん。確かに君は煙草が苦手みたいだ
「へ?」
―――尻尾、出てるよ
「え!?」
そう言って少女は自分の尻を触る。でも、そこに尻尾はなかった。そこで始めて少女は自分がハメられたことに気付いた。
「いつから、気付いてたの」
―――実は最初から
「嘘、完全に人間として振る舞ってたのに」
―――これまでの経験上、君のような子が僕に話しかけてくることがなかったからね
「...寂しい理由。じゃ、どうしてすぐに言わなかったの?」
―――夢を見ていたから
「寝てたの?」
―――いや、そうじゃなくて。現実を認識する前に、自分を騙していたんだよ。君のような子と話をする機会がなかったから、少し幻想に浸っていたかったんだよ
「そう、人間は自分も騙せるのね」
―――君らは人を騙すのは得意みたいだけどね
「楽しいからね。でもね...」
少女は一度言葉を切り、こちらをキッと睨みつけた
「私たちは其処に誇りを持ってる。だから、それがバレた時はすっごく腹がたつの」
少女は顔を真っ赤にして立ち上がった
「次は...絶対にバレないようにしてやる!」
そう叫んで、少女は走り去った
―――実は狐耳が出てたからって言ったら、もっと怒ったろうなぁ
深く
深く
どこまでも落ちていく。
このまま落ち続けたら
僕は一体何処に辿り着くのか。
光の届かない海底
その底に
僕は足をつけた。
光はなく
当然自分の姿さえ見えない。
あぁ、そうか
どん底というのはきっと
光が閉ざされた世界なんだな。
そんな世界に訪れる光明ひとつ。
あれは...
なんだろう?
光の指す方へゆっくりと歩を進め
そうしてそれが何かわかった。
―――鮟鱇...
「わぁ、ビックリした」
表情が変わった訳ではないが、その代わりに触角の光が二度、明滅した。
「何か用?」
―――用は無いけど、光に誘われて、ね
「まるで虫みたいだ」
―――虫を知ってるの?
「知識だけだけど。通りすがりの烏賊さんに聞いたんだよ」
―――で、その烏賊さんは?食べたの?
「失礼だなぁ。知識をくれた相手を食べるわけないじゃないか。...足は一本貰ったけど」
―――食べたんじゃないか
「君だってお腹が空いたら食事をするじゃないか」
―――まぁ、そうだけど
「で、君は結局ここに何をしに来たの?」
―――一度どん底を味わってみようと思って
「どん底って...物理的にどん底になってどうするのさ」
―――いや、まぁ、そうなんだけど
「で、何かわかった?」
―――暗いってことかな。ここは光が届かないから
「そうだね。だからこそ、僕たちは光を放つ」
―――どうして自分で光を放とうと思ったの?
「どうしてかな。多分、そうしないと生きていけなかったからだよ」
―――そうしないと...生きていけなかった...。そう、そうなんだ
「何かわかったのかい?」
―――どん底での生き方かな
「ふふっ、物理的にだけどね」
―――それは言わない約束だよ
「ごめん、ごめん」
―――じゃ、そろそろ僕は上に戻るよ
「じゃあ、僕も行くよ」
鮟鱇は身を翻し、その光を二度明滅させた。
―――byebye、か
深く
どこまでも落ちていく。
このまま落ち続けたら
僕は一体何処に辿り着くのか。
光の届かない海底
その底に
僕は足をつけた。
光はなく
当然自分の姿さえ見えない。
あぁ、そうか
どん底というのはきっと
光が閉ざされた世界なんだな。
そんな世界に訪れる光明ひとつ。
あれは...
なんだろう?
光の指す方へゆっくりと歩を進め
そうしてそれが何かわかった。
―――鮟鱇...
「わぁ、ビックリした」
表情が変わった訳ではないが、その代わりに触角の光が二度、明滅した。
「何か用?」
―――用は無いけど、光に誘われて、ね
「まるで虫みたいだ」
―――虫を知ってるの?
「知識だけだけど。通りすがりの烏賊さんに聞いたんだよ」
―――で、その烏賊さんは?食べたの?
「失礼だなぁ。知識をくれた相手を食べるわけないじゃないか。...足は一本貰ったけど」
―――食べたんじゃないか
「君だってお腹が空いたら食事をするじゃないか」
―――まぁ、そうだけど
「で、君は結局ここに何をしに来たの?」
―――一度どん底を味わってみようと思って
「どん底って...物理的にどん底になってどうするのさ」
―――いや、まぁ、そうなんだけど
「で、何かわかった?」
―――暗いってことかな。ここは光が届かないから
「そうだね。だからこそ、僕たちは光を放つ」
―――どうして自分で光を放とうと思ったの?
「どうしてかな。多分、そうしないと生きていけなかったからだよ」
―――そうしないと...生きていけなかった...。そう、そうなんだ
「何かわかったのかい?」
―――どん底での生き方かな
「ふふっ、物理的にだけどね」
―――それは言わない約束だよ
「ごめん、ごめん」
―――じゃ、そろそろ僕は上に戻るよ
「じゃあ、僕も行くよ」
鮟鱇は身を翻し、その光を二度明滅させた。
―――byebye、か